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アルベルト・カンポ・バエザ(左) 盛会のパーティ会場風景(右) 出勤時の篠突く雨はどこへやら、カラッと晴れ上がった夕刻、 ギャラリー・間の「カンポ・バエザの建築」展へ出掛けた。 現代スペイン建築界の代表的なひとりアルベルト・カンポ・バエザは、 スペイン国内のみならず国際的に見ても、 徹底したシンプルかつミニマルな作風で知られている。 「デ・ブラス邸」「オルニック・スバヌ邸」 「ゲレーロ邸」「グラナダ貯蓄銀行本社」など、 他の建築家の追随を許さない建築をつくり続けてきた。 ミース・ファン・デル・ローエの“Less is more”を置換して、 ”More with less(より少なくより豊かに)“を標榜する彼は、 ミースをもこえる超越的にミニマルなラショナリスト。 今世界で建築は、より有機的により華麗になってきた。 デコンストラクティヴィズム、バイオモルフィック・フォルム、 デコレイティッド・ファサードなどが跋扈する状況のなかで、 彼は超然とスーパー・ミニマルな建築をつくり続けてきた稀有の存在だ。 作風は一部、ミース、安藤忠雄、小川晋一、ジョン・ポーソンなどに通底する。 展覧会では3階のメイン・スペースに、 スケッチが描かれた無数のメモ用紙が、 大きな樹木の葉の如く空中に吊るされた構成が面白い。 “クリエーション・トゥリー”と呼ばれるこの樹木は、カンポ・バエザ作品の スピリチュアル・ランドスケープを表現したインスタレーション。 窓側には樹木のアンチテーゼとしてのガラスの池が用意され、 作品のシンボリックなシーンが浮き出てくる。 4階の展示室には「テレフォニカ・タワー」 「カスティーリャ・イ・レオン諮問委員会本部」 「グラナダ貯蓄銀行本社」の模型をはじめ、 カンポ・バエザのヴィデオ・トーク、ガラスケースの模型展示、 全作品のクロノロジカルなグラフィック展示など、多彩な演出で倦まない。 クリエーション・トゥリー(1段目) ガラスの池(2段目左) 4階展示室(2段目右) テレフォニカ・タワー(3段目左) カスティーリャ・イ・レオン諮問委員会本部(3段目中) グラナダ貯蓄銀行本社(3段目右) キュレーターはマドリード大学のマニュエル・ブランコ(建築家)。 パーティになって恒例の長いスピーチが連続し始めたが、 真打のカンポ・バエザは非常に短いスピーチで終わった。 まさに“More with less”であった。彼に2,3質問をしてみた。 「どうして今回日本で展覧会?」 「かなり昔、安藤忠雄を呼んでスペインで展覧会をやったことがあるんだ。 今度は僕が呼ばれて日本でやることになった。非常に嬉しいよ!」 「僕は『a+u』時代にあなたの作品を編集しましたよ」 「それも嬉しいね!今日は中村元編集長も来るよ」 「えっ、僕の上役が来る!」という訳で、 僕は『a+u』時代の上役に会うことができ、楽しい時間を過ごすことができた。 建築家も大勢いた。 安藤忠雄、松永安光、千葉学、妹島和世、藤江和子、堀池秀人、小島一浩、 赤松佳珠子、浅石優、新井千秋、高崎正治、玉置順など多士済々であった。 アルベルト・カンポ・バエザの 超越的ラショナリズム美学の真髄を見たい方は、ギャラリー・間へ。 暑さも吹っ飛ぶ清冽な印象をうけること請け合いだ。 「カンポ・バエザの建築」展 2009年6月25日(木)-8月29日(土) 無料 火水木土 11:00-18:00 金 11:00-19:00 ギャラリー・間 港区南青山1-24-3 TOTO乃木坂ビル3F photos&text : Masayuki Fuchigami / Synectics inc. 建築写真の貸し出しはこちら
by archieditor
| 2009-06-25 15:32
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