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「恵比寿の住宅」 設計:納谷建築設計事務所(納谷学+納谷新) 今まで晴れの日が続いていたのに、 納谷さんの「恵比寿の住宅」を見に行った 11月11日に限って土砂降りの雨。 晴れ男をもって鳴る(と自分では思っている) ジャーナリストのお天気神通力は地に落ちた。 建て込んだ住宅密集地の狭隘な路地(左) 掃き溜めにスクッと立った鶴のような清楚な建物(右) JR恵比寿駅から10数分、曲がりくねった路地伝いに 現場に着いた時には足元はずぶ濡れ。 建て込んだ住宅密集地の狭い路地に面する家は、 建築面積5.1坪という超最小限住宅。 しかしそういう家にこそ、興味がわいてくるのが人情だ。 キャンティレバーの軒下に入って、やっと雨から逃れた。 玄関を入ると、いきなり地下へと2階への階段が 狭いワンルームを占領している。仕切りも何もない。 よく見ると階段で半階ずつ上昇するスキップ・フロア・タイプのスラブ構成だ。 地下1階・地上3階建てのスリムなタワーは、 全階を仕切り壁のないワンルームとし、 南北側からそれぞれスラブが平面の半分まで出ており、 それが半階ずつずれてスキップ・フロアとなっているのだ。 平面的にも断面的にも非常に明快なコンポジションだ。 スティール階段がワンルームとなった全階を垂直に貫く(左) 半階ずつの階段を側面から見た構成(右) 厳しい法規や車が入らない前面道路の狭さを物ともせず、 巧みに工事を完遂させつくりだした明るく清楚な空間は、 実は軽量みぞ型鋼という構造的壁面材の採用にある。 S+RC構造の建物の2階以上は鉄骨造で、 構造体でそのまま内壁となるこの優れ物は、手押し車で現場に運び込んだ。 クレーン車が入らないから、ウィンチと人力で組み立てたという苦難の施工。 キッチンから見た下側のダイニングと、上側のリビング(左) リビングから見た下側のキッチンと、上側のテラス階(右) テラス階を見下ろす。内壁は優れものの軽量みぞ型鋼(左) 最上階の3階からテラス階の吹抜けを見る(右) その甲斐あって、狭溢な敷地(8.6坪)に建ち上がった細身のタワーは、 掃き溜めの鶴といった感じだ。 僕はこの住宅に、“山椒は小粒でもぴりりと辛い”をもじって 「最小小小限住宅」と名付けた。 つまり“小”が3つあるから“山椒”である。 きっと坪ウン百万円もする地価だろうが、狭くても都心に住みたいのだろう。 やはり都市は多くの人にとって魅力的なのだと実感した。 「恵比寿の住宅」断面図 ©NAYA architects drawing : Courtesy of NAYA architects photos & text : Masayuki Fuchigami / Synectics inc.
by archieditor
| 2009-11-12 15:07
| Open House
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