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今年2月の工事現場風景(左) ダニエル・リベスキンド事務所からみた工事現場(右) 今日は9月11日。 あの黒煙を上げて崩壊していった巨体、 「ワールド・トレード・センター」の悲惨なテロ事件から8年が経った。 現在16エーカーのヴォイドになったグラウンド・セロの敷地は、 高さ3mにわたってバラ線が張り巡らされて突貫工事が進捗している。 2006年に完成したSOM設計による52階建ての「7WTC」を除けば、 唯一認識できる工事の進展は、地下レベルに建設中のマイケル・アラドと ピーター・ウォーカーによる「9.11メモリアル&ミュージアム」だ。 8月までに75%の鉄骨を組み、15%のコンクリートを打ったという。 2011年の10周年記念の9月11日には間に合わせる予定だ。 メインとなる「ワン・ワールド・トレード・センター(1WTC)」は、 現在6階までが立ち上がってきた。 SOMのデイヴィッド・チャイルズによる102階の超高層で、 スケジュール遅れと予算超過で話題になっている。 WTC全体の敷地を所有するニューヨーク&ニュージャージィ港湾局は、 「1WTC」のスケジュールを再調整し、2013年の竣工予定とした。 SOMの「1WTC」、ノーマン・フォスターの「2WTC」、 リチャード・ロジャースの「3WTC」、槇文彦の「4WTC」、 4棟のデヴェロッパー、ラリー・シルヴァースタインは、 港湾局双方と折り合いがうまくいっていない。 シルヴァースタインは、そのうちの2棟について 港湾局が30億ドルの保証をすべきだと主張。 港湾局は、シヴァースタインに先に 大量の資金の清算をすべきだと言い張っている。 またKPFによる「5WTC」は、 被害を受けたドイツ銀行ビルの撤去作業に手間取っている。 同じようにサンティヤゴ・カラトラヴァの「トランジット・ハブ」は、 昨年スケールダウンさせられて起工式待ち。 もっと危ういのはフランク・ゲーリィの「アーツ・センター」で、 その行き先は不透明らしい。 ニューヨークの特徴であるだれもが口出しする気風や、 デザインや資金集めについての論争が、工事を遅らせてきた。 全体的に見てグラウンド・ゼロの工事はかなり遅れているのが心配だ。 photos & text : Masayuki Fuchigami / Synectics inc. 建築写真の貸し出しも行っています。 お問合せはこちらのページ一番下の矢印→をクリックください
by archieditor
| 2009-09-11 16:36
| Architecture
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