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「カヤバ珈琲」 設計:永山祐子建築設計(永山祐子) 3連休最後の勤労感謝の日、この日ばかりは 日頃のワークホリック振り(?)を癒そうと思っていたが、 そうはさせてくれないのが永山さんだった。 彼女から「カヤバ珈琲」のオープンハウス案内を頂いていたからだ。 地下鉄根津駅界隈は、 スケールの小さな都市景観と下町の雰囲気が横溢していい雰囲気だ。 東京芸大方向に数分歩くと、街角に大正レトロの2階建ての町屋が見えてきた。 時の流れを感じさせる押し縁下見板、軒先に並んだ平瓦のともえ(瓦先端部の丸い部分)、 軒下に並んだ小口を白く塗った垂木などが、古めかしい味を十分出している。 大通りでも下町的面影が残る街(左) 交差点に建つ大正レトロの「カヤバ珈琲」(右) ![]() ![]() 面白いパターンの開口部を持つ大きなドアを入ると、 中は大きな窓がある割には比較的に薄暗く落ち着いた空間。 オリジナルの焦げ茶色のインテリアを、 永山さんはできる限り残して昔の雰囲気を温存したからだ。 そんな中、正面の壁がぼーっと明るい。 彼女がデザインした光壁だ。 開口部から流入する自然光の量に応じて調光でき、 消した時は映像用スクリーンにもなる優れもの。 機能性といいシンボル性といい、この空間にピッタリだ。 正面に光壁が浮き上がる(左) 入口方向を見る。天井のスモークガラスは暗くて見えない(右) ![]() ![]() また彼女は、古い天井をやめて黒いスモークガラスを張ることによって、 水面が頭上にある感じで店内外の風景を映り込ませたり、 大正時代の天井裏のスペースをみせたりと大サービス。 おまけに2階の畳を一部ガラス・フロアとして、 上下相互に視線を通すなど、女性特有の芸の細やかさ。 さて光壁の右側から履物を脱いで2階へ。 色が褪せて時代物の質感がじわっと出ている階段は、得も言われぬ素晴らしさ。 おっと、古い階段は踏面が狭いから要注意。 2階は畳敷きで、座布団式とハーマンミラーの椅子式の2種類の喫茶形式を選択できる。 細長いテラスも今後の改修対象だ。2階から見る下町の活気が楽しい。 色褪せた味わいのある階段(左) 2階のガラス・フロア越しに入口のドアが見える(右) ![]() ![]() 椅子式喫茶室方向から見る。左手奥が外部テラス(左) 座布団式喫茶室から椅子式喫茶室を見る(右) ![]() ![]() 階下で永山さんと珈琲をいただく。いろいろ話を伺った。 インテリア・デザインの仕事が多いらしい。改修は今回が初めて。 「カヤバ珈琲」は光と影を追求した 永山さんの陰翳礼讃の美学が見事に結実した作品であった。 美味しい珈琲を頂いた(左) 2階から見る。向かいに蔵のような酒屋さんがある(右) ![]() ![]() photos & text : Masayuki Fuchigami / Synectics inc.
by archieditor
| 2009-11-25 14:58
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