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「SENSE」 設計:今永環境計画(今永和利) 5月12日(土)の朝、 新緑が殊の外美しい中央線国立駅に降り立った。 大通りからちょっと入った閑静な住宅地に完成した、 建築家今永和利さん設計の住宅「SENSE」のオープンハウスだった。 静かな裏通りに面したファサードは、 大きな木製扉がいい味を出しているガレージと、 その横にある黒いスティール製の門扉だけだ。 門を入ると玄関までのアプローチが少しあって、 じわじわと豪邸の感じがしてきた。 道路側ファサードはシンプル(左) 門を入るとアプローチがちょっとある。隣家は工事中(右) 玄関を入ると、早速ガーデン2の緑が正面に、 ガーデン3が右手に見える。その間を通ってプールへ。 長さ25m幅2mのプールは正面奥の壁面に小さな開口部を穿ち、 そこを通して水面に映った庭の樹木が、 かつて見たルイス・バラガン設計の「ラス・アルボレダス」の 水面に映った樹林の美しい光景をふと蘇らせた。 玄関に入ると正面にガーデン2、右手にガーデン3が見える。左は琉球石灰岩の壁(左) ガーデン3は子供の遊び場(右) 長さが25mもあるプール。右手のスリットもバラガンの「ギラルディ邸」風だ(左) 反射プール、ガーデン2、リビングの取り合い(右) メインのリビングは、ふたつの庭(ガーデン1&2)に挟まれた 幅約5.1m、高さ約6mの大空間。 左右庭側の大きなガラス・カーテンウォールに加え、 天井も左右の庭側は幅1m10cmのトップライトだから、 外部のような明るさ。奥行きが17mもあるリビングは、 間延びしないよう最深部にダイニング、 次にスタディ・スペースと呼ぶ子供の勉強部屋、 そして暖炉を中心に据えたリビングと、 長い空間に巧みなアーティキュレーションを施している。 左のガーデン1と右のガーデン2に挟まれた明るいリビング(左) ガラス壁面とトップライトが連続するリビング見上げ。電動ルーバーが陽射しをカット(右) スタディ・スペースはリビング内に独立させた子供の勉強部屋(左) リビングでコンセプトを説明する今永さん(右) 磯崎新アトリエで11年ほど修行した今永さんは、 今回使用した鉄骨部分に、 修行時代に学んだフェロドールという塗料を使用した。 これがツルピカでないシックなテクスチュア。 このオフ・ブラックな塗料を、大空間を飛ぶ空中ブリッジや、 ガラス・カーテンウォールを支持するスティール部分に使用し、 空間にメリハリをつけると同時に、透明な空間が拡散しないよう引き締めている。 2階の空中ブリッジはガラス・フロア(左) 2階からリビングを見下ろす。ブリッジの先は主寝室、手前は子供室に通じる(右) 「SENSE(感覚)」の名を冠した住宅は、 3つの中庭を巡る風や空気の流れ、水の音、自然光の輝き、豊かな緑など、 人間の五感すべてに訴える自然の営みを感取できる点が素晴らしい。 夜も照明デザイナーの稲葉裕氏を起用して 感性にアピールするライティングを目指したという。 「SENSE」の豪華さは、大きな空間の豪邸にあるのではない。 季節ごとの自然が、感性豊かな生活を生み出す ミクロコスモスを形成している点にあると思った。 薄暮が迫る建物には感性にアピールする照明が輝きだす©Yutaka Inaba (左) バラガンの「ラス・アルボレダス」を想起させる、水の音、風のそよぎ、自然の映り込み(右) 写真をクリックすると大きくなります。 Photos&text : Masayuki Fuchigami / Synectics inc.
by archieditor
| 2012-05-25 08:45
| Open House
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