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一輪挿しの花が連立する可愛いザハ・ハディド事務所の受付(左) カラフルなインテリアのロジャース事務所のエントランス(右) 久し振りのロンドンだったが、オリンピック・ムードで よくなるはずの街は思いのほか期待はずれだった。 悪評高き入国審査は、50分~60分も待たされる長蛇の列! 同行の人がバーでもつくったらと言っていた。 先進国でこれは最低! さらに空港からの道路は狭く凸凹だし、渋滞もすごい。 ヒースロー3時半着で、ホテルに着いたのが8時。 これには参った!だから後はいいことしかないはず。 翌朝の建築見学のトップ、ヘルツォーク&ド・ムーロンの 「レイバン・ダンス・シアター」は、案の定よかった。 ヘルドムの作品で、内部がこんなに充実している作品は初めて。 使用する人の行動をきめ細かく考えたデザインは90点クラス。 前庭のランドスケープもスゴイ!という具合に、 昨日の不満もケロリと忘れて建築見学に専心・奔走! 希薄な存在がイメージされる「レイバン・ダンス・シアター」(左) スロープで上昇する内部空間(右) その後は例によって、多数の建築をスピーディに見学したが、 ロンドンはさすがに著名建築が多くて、おいそれとは紹介できない。 毎回僕の建築ツアーでは、最終日の晩にやる“最後の晩餐”で、 見学した建築のベスト3を決めるアンケートをとる。 その結果に従ってロンドンの建築を紹介しようと思う。 ベスト・ワンは、上述の「レイバン・ダンス・シアター」と、 ノーマン・フォスターの「ロンドン市庁舎」の2件。 後者の魅力は歪んだ滑稽な形態もさることながら、 市庁舎という公共建築の内部を、 スパイラル・スロープで市民に開放している点にあるだろう。 これはやはりフォスターが改修デザインをした、 ベルリンの「ドイツ連邦共和国議事堂」と同じコンセプトだ。 「ロンドン市庁舎」が南側に向けて傾斜しているのは庇を作るためのデザイン(左) 外観を撮っているとリス君がヒョッコリ出てきました!(右) 迫力ある内部のスパイラル・スロープ(左) 市議会ホールも丸見えだ(右) さて2位はデイヴィッド・アジャイの 「ホワイトチャペル通りのアイディア・ストア」と、 リチャード・ロジャースの「チャンネル4」だった。 前者は細長いカラー・ガラスを巧みにあしらった外壁が、 リズミカルな縦長のパターンを生んで、近隣界隈に活気を与えている。 後者はロジャースの真骨頂、ハイテク・デザインの極めつけ。 エントランス回りはすべてガラス張りで、 スティール製の細身の構造材が先端的・未来的は雰囲気を醸している。 カラー・ガラスを使用した「ホワイトチャペル通りのアイディア・ストア」(左) 万華鏡のような感じで都市が入ってくる(右) ロジャースの「チャンネル4」には今なお「ポンピドー・センター」の面影が(左) エントランス回りのシャープなハイテク仕上げ(右) 3位にはフォスターの「大英博物館グレートコート」、 アジャイの「クヴァドラット本社&ショールーム」、 ザハ・ハディドの「ロカ・ロンドン・ギャラリー」の3件。 「グレートコート」は周知の作品でその評価は高い。 「クヴァラット」は、アジャイの作品では上位に列せられる逸品! ガラスの扱いが達者な彼らしい瀟洒な仕上がりは溜息もの。 ここのオフィスの人たちは非常に寛大で、突然の訪問にもかかわらず、 内部は自由に見学・撮影くださいとのことだった! 「ロカ」はザハ・デザインの独壇場。 流動性に富んだ目の覚めるようなバイオモルフィック・デザインは、 展示物は不要といった印象だった。 「グレートコート」は大英博物館を変えたフォスター不動のデザイン(左) 「クヴァドラット」はアジャイの繊細かつ端正な面が表出したデザイン(右) 「ロカ」の外観は生物的?(左) 内部は流麗なバイオモルフィック・デザイン(右) 4位はまたぞろフォスターの「スイスRe本社」、 ザハの「エヴリン・グレイス・アカデミー」、 ジャン・ヌーヴェルの「ワン・ニュー・チェンジ」、 そしてロジャースの「マギーズ・センター」の4件。 「スイス」はフォスターの代表作のひとつで、 映画『氷の微笑2』に出たくらいだから皆さんご存知だろう。 「エヴリン」は、ザハの作品では初めてロンドンに完成した本格的な作品。 「ワン・ニュー」はヌーヴェルの本格的なイギリス・デビュー作 (『サーペンタイン・ギャラリー』は解体済み)。 「電通タワー」と同じセラミック・プリントのガラス・ファサードに加えて、 近くにある「セントポール寺院」の借景を楽しむための亀裂をデザイン。 屋上のアウトドア・リビングも面白い。 3階にあったレストラン“わさび”の握りずし+味噌汁が、安くて美味しかった! 「スイス」の黒い縞模様は吹抜けのスパイラル・アトリウム(左) ザハの「エヴリン」は彼女の本格的なロンドン・デビュー作(右) 「ワン・ニュー」はヌーヴェル得意のセラミック・プリントガラスをまとっている(左) 旅行中初めての和食で僕はがっついた!ここはビールがなかった!(右) 「マギーズ」は、ポストモダンの評論家チャールズ・ジェンクスの妻、 マギーさんがガンで亡くなって以降、ジェンクス氏が彼女の遺志を継いで、 イギリス各地に著名建築家に無償で設計してもらっている、 ガン・ケア・センターのひとつ。 建築デザインが、ガン患者へのいたわりに 一役買っている素晴らしいプログラムだ。 ロジャースの「マギー」は、赤い外壁に屋根が浮いているデザイン。 内部は木を使った安らぎの空間だった。 僕は数十年前、チャールズ&マギー・ジェンクス夫妻が日本に立ち寄った時、 磯崎新アトリエに頼まれて彼らを「群馬県立近代美術館」に案内したことがある。 長身のマギーさんは、当時すこぶる元気だった。 遠い懐かしい想い出である。 きれいなレッドに包まれた「マギーズ・センター」(左) エントランス・ポーチまでレッドで元気付けられるような空間だ(右) さてオリンピック施設はどうかというと、 これがコンサバのロンドン・オリンピック委員会がオーケーをくれないため、 内部見学が不可。 はるばる建築見学に来たのに! “After pleasure comes pain”(楽あれば苦あり)とはよく言ったものだ。 建築のほかで面白かったのは、 僕は初めて海外でiPadを自在(?)に扱えるようになったことだ。 ホテルのロビーにワイファイ・フリー・アクセスがあったのと、 Wifiのルーターを持参してきた人がいて、 バスの中でもFBなどをアップする恩恵にあやかった。 だから毎日食後ホテルに戻ると、 いきなりロビーのバーでひとしきり飲みながらiPadで遊ぶのが楽しかった! 白状すると、これも同行した若者がいろいろ教えてくれたのです! なんやかんや言っても、やはり建築ツアーは楽しい! 「オービット・タワー」はオリンピックのシンボル(左) ホテルのバーでiPadと戯れるジャーナリスト(右) 写真をクリックすると大きくなります。 Photos&text : Masayuki Fuchigami / Synectics inc.
by archieditor
| 2012-06-08 03:48
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