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「House H」 設計:acaa建築研究所(岸本和彦) 最近の東横線学芸大学駅界隈は建築的にホットだ。 先週ブログ・アップした「下馬の集合住宅」は 学芸大学駅の西口側だったが、 acaa建築研究所・岸本和彦さん設計の 「House-H」は東口から徒歩10分。 敷地は目黒通りを越えた、非常に奥まった路地のどん尻にあった。 細い路地を入って行くと、わずかに玄関ポーチ部分の 高く吹抜けた黒い空間が見えた。 一見して誰か建築家がやったなと、容易に分かる風体だ。 路地から見える正面右手の黒い縦長の開口部が玄関ポーチ(左) 玄関ポーチの上部は空へ抜けている(右) 建物は木造で最近珍しい南京下見張り。 レッド・シダーの外壁全体に黒い防腐剤のエボニーを塗布している。 それで遠目には黒い吹抜けに見えたのだ。 建物は幅4m強で、東西に長さ11.5mと細長い。 高いポーチ空間に入ると、 すぐ左側には面白い形をした玄関の階段がある。 正面奥左側には、竹を植え込んだ細長い中庭が挿入されている。 これがなかなか見せる。 「House-H」の魅力的なデザインの特徴は、 すべてこの「内なる外部」を中心に決定されている。 住宅空間は玄関前の「階段の間」を振り出しにスタートし、 透明ガラス戸の玄関へ。 玄関ポーチ奥左側の中庭。正面奥は寝室(左) 寝室から見た中庭。左側のRC部分はベンチ&通路。右は浴室(右) 複雑な階段のある「階段の間」(左) 「階段の間」から見た「玄関の間」(右) 住宅空間は、建物を南北にほぼ2分する(住宅の方が幾分広い) 中庭と並行して伸びている。 玄関のガラス戸を越えると「玄関の間」→階段→ 「中の間+キッチン+(右側に)食事の間」→階段→ 「上の間+(右側に)ソファの間」と、一直線に上昇して行く。 中庭は黒い南京下見張りの壁で囲まれた高い空間。 その空中に住宅側から「食事の間」や「ソファの間」のガラス張り空間が飛んでいる。 これらが緑の竹林の中空に浮かんで、すこぶる居心地がいいのだ。 「玄関の間」から見た「中の間」(キッチン)。その右手に「食事の間」がある(左) 中庭の上部に張り出した「食事の間」(右) 最上階の「上の間」の右側で中庭の上に張り出した「ソファの間」(居間)(左) 「ソファの間」から竹林越しに「食事の間」を見る(右) 「ソファの間」から中庭とキッチン(子供がいる)を見る(左) 「上の間」から主動線を見下ろす。正面上部(玄関の上)に仙人が住むらしい(右) さらに岸本さんによれば、玄関上部に配された「畳の間」は、 小さいながらも居心地満点という。 ただしここへは梯子を登らねば到達出来ない難所。 おそらく仙人の隠れ家的な、ご主人のための コージー・コーナー(ケーキ屋ではない!為念。)だろう。 聞けばこの家は高さ5.8m+地下で、 フロアレベルが6面もあるというマルチレベルの住宅。 子供のいないカップルの住まいとは推察できる。 きめ細かなデザインによって、 これだけバリエーションのある空間群を所有できるのは、 狭隘な敷地の割にはかなり恵まれている。 風がそよぎ光が移ろう中庭としての中間領域を、 清々しい「内なる外部」として取り込んだコンセプトは 見事に成功している! 密やかな二畳台目(?)の「畳の間」は居心地満点(左) 僕はいい気分で冷酒の一杯も引っ掛けたい気分になった!(右) 写真をクリックすると大きくなります。 Photos&text : Masayuki Fuchigami / Synectics inc.
by archieditor
| 2013-10-18 07:17
| Open House
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